表面的には、リゾート開発問題に端を発している今回の問題は、一面、「竹富島の心」「うつぐみの精神」に基づく島民自治の危機という問題であります。
現在、竹富島には、住民のすべてにおいて構成する住民自治組織として、地縁団体法人「竹富公民館」があり、昨年8月24日、この最高意思決定機関である「総会」において、「今回のリゾート開発への賛否を問う住民投票を実施する」との決議がなされました。しかし、このように「総会」にて住民の総意が示されたにもかかわらず、リゾート推進派が多数を占める公民館の「議会」が、これを執行せずに、再度この件の取り扱いを本年3月31日の通常総会に付議するとの決定をして、住民投票を実施しないでいるというのが現在の状況です。
このような議会の行為により、ここ100年の歴史の中で竹富人の意識に根付いてきた、うつぐみの精神に基づく住民自治の精神が、いま、危機を迎えているのです。
この問題を正確に理解するためには、竹富島の歴史を紐解かなければなりません。
そこで、本日以降、当会代表上間毅により、竹富島の島民自治の歴史を解説させていただくことといたしました。
今回の問題についてのご理解の資としていただければ幸いです。