竹富島は島内では島民の生活に十分な水が確保できないため、石垣市から水の海底送水を受けております。石垣市にとっても水不足が深刻であり、今後も竹富島への給水量の増加は期待できません。住民は、この水の問題を大変心配しております。この水の問題について、事業者側の説明に嘘がないか、検証しました。
当会は、情報公開請求により、竹富町と事業者が締結した「上下水道給水協定書」を入手しました。この中には、「石垣市との受水協定の範囲内」で給水を行うという規定があります(4条2項)。
一方、石垣市と竹富町が締結している竹富島への分水協定書には、以下の規定があります。
1条 「この協定書は竹富島住民に対し、石垣市より水道用水の分水に関する条件…そのた、分水の適正化に必要な事項を定める」
11条 「甲は、次の各号の1に該当するときは、乙に対しその理由の継続する間分水を停止する」
「(1) 乙が第1条で定めた竹富島以外に給水拡張したとき」
この問題について、平成21年9月の石垣市議会において石垣市の大濱市長は、以下の発言を行っております。
「竹富島に住んでいる住民の生活のために、人道上石垣市の水を送水すると、そういう原点で、この問題は私は見ていきたいとそう思っているところです。繰り返しますけれども、大型リゾートのことは想定しておりませんでしたので、今後ともそのような考え方が主になろうかと思います」
以上をまとめますと、竹富島住民ではないリゾート施設に対して竹富町が水を供給した場合には、石垣市との分水協定書11条に基づき、石垣市から竹富島全体への水の供給を停止される可能性があるといえます。
星野氏は、「100立方メートルにおさえるため全く問題ない」と説明をしておりますが、これが本当に住民に対して正しい事実を伝えたといえるのか。
自社に不利なことは一切語らないその説明に、今、住民が騙されようとしています。